秋葉原の「ラジオ会館」が「フィギュア会館」になっていた件

 

raido-1.jpg  昨晩のワールド・ビジネス・サテライト(WBS)の「日本の技」みたいなコーナーで、精巧な自作用のフィギュアパーツを製作している町工場の紹介があった。

  一体分のセットで2万円ぐらいのフィギュアは凄く魅力的に映った。うん、とにかく魅力的にだ。

本来は、自作フィギュアのベースとなるものなで、裸体のマネキン人形みたいな感じで、顔はかかれていない。

自分の求めるキャラクターにするべく、塗装したり、ウィッグ(カツラ)をつけたり、コスプレイヤーよろしく、キャラ用のドレスを作ったり、買ってきたりして着せて楽しむ。たぶん、そうゆう楽しみ方をするものだろう。

ただ、僕の目には、素の状態のそのフィギュアが魅力的に移った。

前から、3次元キャラクターのポーズを2次元に落とし込むための参照用に、デッサン用のポーズ人形(あれだ。木でできた、アムロが子供のころ大切にしていた人形みたいなやつ。)がほしいなと思っていた。

紹介された、このフィギュアの関節は非常に良くできていて、様々なポーズを自然にかつ萌え萌えに再現することができるようになっている。しかも、デッサン用のポーズ人形と違って、人体の艶かしい曲線を見事に再現していて、非常にもう、萌え萌えジャン。 って、元々萌えドールをつくるベースなのだから当たり前なのか!?

はぁはぁ。深呼吸。

紹介されたフィギュアパーツは、株式会社オビツ製作所というところが製作していて、OBITU BODYシリーズというこで、セットだけなく頭部、胴体、手などのパーツも販売している。

WBSの中でそのパーツを販売してるショップが秋葉原のラジオ会館の4Fにあって、そこの店員や客に取材している様子がでていた。

「へぇー、今時はラジオ会館のなかにフィギュア屋なんって入ってるんだー」などと思いつつ、秋葉原駅まで徒歩10分に在住するものとしては、是非、行って現物を見なければと、赤坂での打ち合わせの帰りによってみることした。

前置きが、長くなりました。

   

「ここは、ほんとうにラジオ会館なのか!」

 

秋葉原在住とはいえ、ここ数年はコンピュータショップをメインでみてたし、ラジオ会館なんてハイエンドオーディオに狂っていたころにたまに、価格チェックで覗いていたぐらいで、パーツやとラジカセなんかの家電を店員と駆け引きしながらショッピングを楽しむイメージだったんだけど・・・

1Fからの上りのエスカレータの両側はシャッターをおろした店舗にはさまれていて寂れた感じなのだが、2F、3Fと上っていくと・・・

   

「俺の知っているラジオ会館と違う!」

 

えぇ、えぇ、えぇ、思わず心の中で叫びましたよ。叫びました。

昔ながらのうさんくさい面影を残しながらも、入っているのは、洋の東西を限らないフィギュアやネンドロイド系のショップ、カードバトル系のカードショップ。R18漫画の品揃え抜群の本屋に、中古漫画、アニメ系のCDショップなどなど、現代ヲタクが感涙しそうなお店が満載!まさに、ヲタクの殿堂!

 

「す・ご・い・ぞぉぉーーーー」  

はぁ、はぁ。・・・深呼吸。

昔ながらのパーツ屋も何店舗か残っていましたが、肩身が狭そうでした。

液晶モニタをあつかっているパーツ屋の親父が、「モニターお探しですかぁ?」と妙に明るい調子で声をかけてきたが、「ちょっと、見ているだけです」と答えると「はぁ」と少々愚別なニュアンスをふくんだ、落胆のため息をついたのが印象的だった。

今となっては場違いなスーツ姿の私をみて、昔ながらのパーツ物色中の電気工作オタクの生き残りが来たかと期待したのだろう。

「なんだ、こいつも只の二次ヲタかぁ」という、パーツ屋の親父の心のつぶやきが聞こえた気がした。

結局、フィギュアの購入はグッと我慢し、魅力的なR18商品の品々にも手を出さず、いろいろと複雑な気持ちでラジオ会館を後にした。

そいえば、秋葉原の駅ビルも完成していたのね。

なんか、感慨深い体験をした日でありました。

 

・株式会社オビツ製作所 http://www.obitsu.co.jp/shopcart/

・秋葉原ラジオ会館 http://www.radiokaikan.org/

・アムロの人形 http://blogs.yahoo.co.jp/aria00051/51443817.html